M「悪魔は夜はばたく」ディーン・R・クーンツ

創元推理文庫


実はこれが初クーンツ。
モダンホラーってスティーブン・キング以外殆ど読んだことがないのです。「物語の中でくらい救いをくれよ!」が信条でございますので(笑)、基本的に救いのない結末・後味が悪そうな本は避けて通ってるのです。ジャック・ケッチャム隣の家の少女」とか絶対読まない!w
で、これはどうだろうなあーと、ちょっぴり危惧しながら読んだのですが、いやいやこれは良かった!
まさに巻を措く能わず。夜中までかけて一気に読んじゃいました。翌日仕事なのに−!


まず殺人者を透視する能力者という設定が良いですわあ。厨二病全開でw。
途中あまりにも、「夫マックスが連続殺人者である」という仄めかしが頻発するので、却って夫ではないな、と推理。
…と見せかけてやっぱり夫でした、は刊行年から見て、ないな、とまたまた推理。
となると、犯人は透視能力者メアリーの兄アランしか残らないじゃないか!w


けど、犯人の目星がついても、牽引力は変わらず。これがすごい!
大抵犯人がわかってしまうと、興味半減して流し読みになってしまうんですが、これは読むテンションは変わらずドキドキしながら読み進めました。
メアリーがどうやって犯人に対抗するのか、というのも興味の一環だったからかなあ。
最後には色々な謎に整合性を与えすっきり。陳腐かもしれないけれど、最後に悪が倒れるのはやっぱり嬉しい。
サスペンスとしてもミステリとしても面白かったです。