
柴田元幸 他訳 河出文庫
Mさんの話、埋められるだけでも怖いのに。
神の糧として捧げられるなんて。
怖い。でも読みたい要素がたっぷりです。
私もまたまた、前世紀の怪談です。
ゴーリーが好きで、絵本もオラクルカードも持っています。
絵本の中の禍々しい世界では、子供が酷い目に遭いますが、猫は決して殺されない。
そんな作家が選んだ怪談集。
これは!本当に怖かった。
どれもじめっとした冷たい空気がまとわりつく怖さのアンソロジーです。
幽霊屋敷、解剖用の怪しい死体、抗えない運命。
中でも読みたかった作品がひとつあります。
W・W・ジェイコブスの「猿の手」です。
これは子供の頃に読んだ児童向けの海外恐怖小説のアンソロジーに入っていたものです。
漫画だったのか小説だったのか定かではないですが、干からびた猿の手の印象がはっきりとあるのです。
改めて読んでも怖かった!
願ってはいけない愛する者の蘇る姿が禍々しくて、とても悲しいお話です。
年齢を重ねた今読むと、さらに深く暗い気持ちになりました。
そして昔読んだその本の中には、もうひとつ忘れられない話がありました。
道向かいの建物の窓の中にいる男と、ある夜からこちらが右手を挙げると相手も挙げるようなコミュニケーションが始まります。
互いに真似をしあっているうち、向こうの窓の男に合わせて主人公の男性が首に縄をかけてしまいます。
理不尽な結末、理由のない悪意。怖い。




