M「点子ちゃんとアントン」エーリヒ・ケストナー   

SandM2005-02-26

岩波少年文庫


私も現実がそうじゃないからこそ「きれいごと」に心打たれます。で、『「きれいごと」と言われればそうだけどっ!』と半泣きで読んだのがこの作品。「良い子に向けた教育的童話」「定型おとぎ話」そんな言葉が頭をよぎりつつ、それでもそれでも、アントンの勇気、点子ちゃんの独特さ、お父さんの立派さ、すべての善良さに憧れます。ストーリーは型どおりに勧善懲悪、しかも説教臭さもあったり、「それどうかなあ」と思うところもあるけれど、でもやっぱり、おとぎ話の中だけでも、一生懸命頑張ってる者が報われていると嬉しいです。