2005-01-28から1日間の記事一覧

M「サムソン・アゴニスツ」ジョン・ミルトン

私は詩が苦手でどうも読み下せなかったりしてミルトンも例外ではないのですが、「サムソン・アゴニスツ」は 苦しみは前にもいやまさる。堪え難き試練に、私はなす術もない この一節があるだけでオーケイでした。でも全体としてはしんどい作品かも。

S「睡蓮の午後」辻邦生

福武書店 『各章の扉にシェイクスピアやシェリーやコールリッジやトマス・ムーアを引用』で思い出したのが、この短編集。それぞれの物語がボルヘスやコクトーやトーマス・マン等のパロディになっており、扉に一節が引用されている。私が一番好きなのは「水の…

M「二つの脳を持つ男」パトリック・ハミルトン  

小学館 『絶対的な「美」への片思い』の言葉で、ついこの間読んだこの本をふと連想しました。勝手に連想しただけでまったくニュアンスは違うんですが。振り向いてくれない女にひたすら恋焦がれ、絶望的な片思いを続ける様子が切ないです。分裂症の男が主人公…