S「樋口可南子の きものまわり」清野恵里子

SandM2005-02-15

集英社


私は着物が好きで、たまに着る。けれど飲みに行く時は終電が心配で自転車で出るし、もしも泥酔した場合(あまりないけどさ)和服の酔っぱらいはみっともないな…と思案の末に洋服にする。散歩好きで普段のおでかけ時にはやたら歩くので、楽な格好にする。
そんな私が着物を着るのは、外出時よりも家でダラダラする時が多い。少し気の張る場所や気軽なお出かけ、一人の休日。メリハリのある着こなしができたらなぁと思う。
樋口可南子さんはずっと前から憧れの人だ。美術館ではモードで粋な着こなし、絣の着物をさわやかに着て、料亭ではしっとりした魅力を発揮。ショートカットに着物がよく似合う。元々は雑誌の連載なので、毎回のゲストも楽しみだ。旅館の女将や染め物師や普段から着物で暮らす料理の先生等、暮らし方によって違った着方があって素敵。宮沢りえさんが白地に紫の花模様の着物で座る姿は、ため息が出る美しさ。