M「ねじの回転」ヘンリー・ジェイムズ  

新潮文庫


おおっラヴクラフト!初めて読んだのは「異次元の色彩」だったか「ダンウィッチの怪」だったか、これといって形あるものを描かないのに、触覚嗅覚にまといついてくる感じがなんとも気持ち悪かったです。「真ク・リトル・リトル神話大系」はいつか揃えたい全集の一つです。


ではでは、私も高校時代読んで怖かったこの本を…。こちらは脳みそに訴えかける怖さです。
若く貧しい女性が、ある姉弟の家庭教師に雇われます。天使のような子供たち。そのうちどうも邪悪な幽霊が、姉弟の魂を堕落させようとしているようなのがわかってきて、女家庭教師は子供たちを守るため、幽霊に対抗しようとします。…が、ここからだんだんおかしくなっていきます。幽霊は他の人には全く見えていないのです。見えているのは女家庭教師だけ。幽霊の描写は殆どなく、描かれるのは女家庭教師の恐怖心、そして徐々に奇妙に見えてくる姉弟の振舞い…。え〜?ええ〜??
前半がゆっくりと進む分、後半は錐揉み状に恐怖が覆いかぶさってきて、すっごく、すっごく怖かったです(泣)