M「ストレート・タイム」エドワード・バンカー

SandM2005-02-07

角川書店

★注意!ネタばれ有ります

8年ぶりに刑務所を出た男が“まっとうになろう”とするも、前科者を雇ってくれる所はなく結局悪の道へ…。
処女作ということで書き慣れていないせいか?やけに肩に力が入っていて、情景描写は硬いし、敵役の保護監察官の嫌味ぶりは我田引水で一方的だし、“巡り合った愛する女”はどこがそんなに魅力があるのかさっぱりピンとこないし、ラスト逃げ切るのも嘘くさい…とこう書くといい所ないですが、けれど生涯の大半を刑務所で過ごした著者が書く“ムショ”のディティールは興味深く面白いですし、密偵者を殺すときの凍てついた砂漠の描写は素晴らしいと思いました。
ダスティン・ホフマン主演で映画化もされていますが未見です。
バンカーは「レザボア・ドッグズ」でMR.ブルーを演じてたと後で知りました。ひゃあ。