2005-04-08から1日間の記事一覧

S「地獄変・邪宗門・好色・藪の中」芥川龍之介

岩波文庫 それではさらに昔、王朝時代の日本へ行きましょう。七つの古い時代の物語。 「袈裟と盛遠」「藪の中」で描かれるもどかしさがとても好き。どんなに言葉や身振りを尽くしても、思った通りをそのまま伝えるのは難しい。相手の眼差しやしぐさから情報…

M「猿の眼」岡本綺堂   

図書刊行会 ハイ、綺堂さんです。表題作のほか「鰻に呪はれた男」「置いてけ堀」などなど、“怪談”が13篇収録されていますが、私は怖いというよりほのぼのしながら読みました。 それは講談調の語り口が、江戸末期〜昭和初期情緒を感じさせて、どこか懐かしい…