2005-02-03から1日間の記事一覧

S「そして、アンジュは眠りにつく」 島田雅彦

新潮社 島田君がアイドルだった。下町育ちの私には彼のテーマ「郊外の街」が実感できなかったけれど、端正な外見もインテリぽさも青二才振りもかなり好みだった。ロシア語学科でチェロが演奏できるのだから、そりゃ惚れますよ。シェーンベルグを聴いたのも、…

M「ゾマーさんのこと」パトリック・ジュースキント

文藝春秋社 閉所恐怖症のゾマーさんは、雨の日も雪の日も、ただただ、歩く。歩く。歩く…。 「香水」と同じ著者なのですけれど、あの奇想天外な濃密さを想像すると、雰囲気が違うのでびっくりするかもしれません。ハンディタイプの薄い本で、言葉も平易な絵本…