M「金五十両」山本周五郎

青空文庫https://www.aozora.gr.jp/cards/001869/files/57577_74793.html

 

 


S様が柴錬を出してくださったので、私も大好きな時代小説家の作品を。
数字つながり続行中!

 

時代小説家、何人か好きな作家さんがいるのですが、中でも一番数を読んでるのは、
この山本周五郎かもしれません。もう好きな作品がいっぱい!!

 

山本周五郎は市井の庶民を描いたものが多いのですが、これもその一つ。

 

十年真面目に働いていたのに、騙され利用され裏切られ、すべてに絶望した男が、
ある出来事をきっかけに、世の中そして人間への信頼を取り戻すお話です。

 

努力がいつも報われるとは限らない。
善意だけを向けられるとは限らない。

 

「躯じゅうの皮を剥がれて、荒塩を擦り込まれたような気持に」なって
「世の中に本当のものなんぞ有りあしねえ」と自暴自棄になったとき

 

そっとこの小説を思い浮かべることができればいいなと思うのです。